くらす まなぶ

あなたのお産の話を聞かせてほしい~お産を語る会 産導楽サンドゥーラ~

Written by gumi

新しい命がこの世に生まれる瞬間を、私たちは「お産」「出産」と言います。十月十日お腹の中で育て痛い思いをしながら産む過程で、「出産」ということばには、ことばの持つ意味以上の想いやドラマなどが含まれるようになります。

しかし、子どもが生まれた直後からは子育てに追われ、自分のお産について振り返ったり、お産の経験を人に話すことはあまり多くないですよね。

上田市の上野が丘公民館を中心に活動している「産導楽~サンドゥーラ~」という会をご存知ですか?お産や子育てについて語る会として活動をスタートし、今年で13年目になるそうです。

お産について語る会とはどのような会なのか、どんな想いで会を運営しているのか、実際に参加してお話を聞いてきました。

どんな命にも意味がある


参加した日のテーマは「流産・死産」
あまり表立って語られることないテーマではありますが、サンドゥーラの告知などを見て知った9名の参加者が輪になって座り、会は始まりました。

テーマに沿った自分の体験談やそのとき感じたことなどを順番に話していきます。話している人も聞いている人も、一緒になって涙を流したり、大きくうなずいたり。

話が進むにつれて、場はある一つの想いで一体感を帯びてきます。
「どんな命にも意味がある」

命が生まれて育っていくことの奇跡、その素晴らしさを改めて思い起こさせてくれる。サンドゥーラに関わる人たちが増え続けている理由を知れたような気がしました。

気持ちを語り合い、解き放たれる場所


サンドゥーラの立ち上げメンバーである斎藤八重子さんと助産師の篠原君江さん。

5人の子どもを育てる斎藤八重子さんは、人生初めての出産はトラウマばかりが残っていると振り返ります。
「本当にひどい思い出しか残っていなくて。出産ってこんなに辛いものなのかと。そこから出産についていろいろと知りたいと思ったんです」

その過程で知り合った助産師の篠原君江さんと共に、お産について知って語れる場を作ろうと活動が始めたのがきっかけ。

いざ会を始めてみると、キラキラとしたお産の思い出より、出産のトラウマや産後の子育ての大変さなどを涙ながらに訴える人が多かったのに驚いたとのこと。

「サンドゥーラはお母さんたちが心に秘めていることをすっきり吐き出せる場所でありたいと思っています。自分の中にある色んな感情を認めて、解き放って、そして次に進んでほしいです」

サンドゥーラに参加したことをきっかけに、自分らしい出産とは何かを考え始めた人、トラウマを克服し次の出産を前向きに考え始めた人も多くいるそうです。

出産を振り返ることで、子どもともしっかり向き合えるようになる、と斎藤さんは言います。お母さんと子どもの関係がつくられる原点が出産であることを改めて考えさせられました。

(左からメンバーの浜田こずえさん、ゲストの井出梓さん、メンバーの杉浦亜希子さんと柳澤千鶴さん。この日はお休みの竹内梨恵さんを含め6名のメンバーで運営されている)

現在サンドゥーラは6名の主要メンバーで運営されており、ゲストとして参加したことがきっかけで運営メンバーに加わることになった方がほとんどなのだそうです。

それぞれ仕事や子どもの用事などで忙しい中でも、10年以上活動を続けることができたのは、無理なく支え合い協力しあえるチームワークがあってこそだと、メンバーさんは振り返ります。

お母さんは家族の太陽だから

サンドゥーラでは毎回テーマを変えて話し合われます。「お産について」「母乳育児について」「子どものケガ・病気」など出産や育児に関するものが中心ですが、「なんでも座談会」など日ごろ抱えている悩みを相談できる会もあります。

話したいテーマの時にふらっと参加できるのも魅力の一つです。

「お母さんは家族にとって太陽なんです。お母さんが太陽でいるためには感情を吐き出せる場も必要。この場を必要としている人がいる限り続けていきたいですね」と斎藤さん。

今までは経産婦さんの参加が多いが、これから初めての出産を迎えるという方に参加してほしいそうです。

サンドゥーラは奇数月の第3木曜、上野が丘公民館で午前10時から正午まで開催しています。
詳しい情報はサンドゥーラのFacebookページをご確認ください。

About the author

gumi

名古屋生まれで名古屋飯をこよなく愛する、3児の母です。人とのコミュニケーションツールは「食べること」。人と一緒に楽しみながらご飯を食べること、お酒を飲むことを何よりの生きがいとしています。得意料理は韓国料理。パン作りにもはまっています。